耳抜きのやり方決定版!痛い・抜けない原因と簡単なコツ【2026最新】
飛行機の降下時やスキューバダイビングの潜水時、あるいはトンネルを通過する新幹線の中で、急激に耳が詰まって激痛が走った経験を持つ人は少なくありません。「唾を飲み込んでも一向に通らない」「無理に力んだら余計に痛くなった」という声は、旅行やレジャーの現場で頻繁に聞かれます。
耳の奥で生じる不快感の正体は、外気圧と中耳(鼓膜の奥の空間)の気圧差です。放置すると「航空性中耳炎」を引き起こし、最悪の場合は鼓膜損傷に至るリスクも潜んでいます。正しい知識と安全な手順さえ把握していれば、誰でも無理なく耳の圧力をリセットすることが可能です。主要な耳抜きの手法から、抜けない根本原因、自宅でできる安全な練習法までを体系的に解説します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:耳抜きは「バルサルバ法」「トヨンビー法」「フレンツェル法」の3種類を用途・体質に合わせて使い分けるのが鉄則。
- 要点2:抜けない主な原因は「耳管狭窄症」や鼻炎による粘膜の腫れであり、力任せの加圧は鼓膜損傷や内耳障害の危険を招く。
- 要点3:飛行機では「着陸態勢に入る前」、ダイビングでは「潜降開始直後からこまめに」行う先手必勝のアプローチが安全を守る。
【即実践】耳抜きのやり方3大テクニック|仕組みと具体的な手順
耳抜きとは、鼻の奥と中耳をつなぐ管である「耳管(じかん)」を一時的に開き、中耳内の気圧を外気圧と同等に調整する動作を指します。医療現場やダイビング指導で標準化されている代表的な3つの手法を正しく理解し、自分の身体に合った方法を身につけましょう。
1. バルサルバ法(もっとも広く使われる基本手法)
息を送り込んで耳管を強制的に押し広げる、最もポピュラーな方法です。
【手順】
1. 口を閉じ、鼻をつまんで鼻腔を完全に密閉する。
2. 鼻をかむ要領で、肺から鼻の奥へ向けて「フッ」と優しく息を送り込む。
3. 耳の奥で「コクッ」「パチッ」と音がしたら空気の通り道が開いた合図。すぐに息を止める。
注意点:力を入れすぎると鼓膜に過度な負担がかかります。「ティッシュで軽く鼻をかむ程度の力(約20〜30mmHgの圧力)」を目安に、2秒以上連続して息を吹き込まないことが重要です。
2. トヨンビー法(身体への負担が極めて少ない自然な手法)
唾を飲み込む耳抜きとして知られ、唾液を飲み込む際に喉の筋肉が耳管を引っ張って開く反射を利用します。
【手順】
1. 鼻をつまみ、口をしっかり閉じる。
2. その状態のまま、唾液を「ゴクン」と飲み込む。
3. 飲み込む瞬間に耳の奥が開き、気圧が調整される。
注意点:口内に唾液が溜まっていないと連続して行えないため、飛行機内では事前に飴を舐めたり、少量の水を口に含んでおくと成功率が跳ね上がります。
3. フレンツェル法(ダイバーやフリーダイバーが愛用する高度な手法)
肺の空気を使わず、舌の奥を持ち上げる筋肉運動によって鼻腔内の空気を圧縮し、耳管へ送り込む上級テクニックです。
【手順】
1. 鼻をつまみ、喉の奥(声門)を閉じる。
2. 舌の後方を上あご(軟口蓋)に押し付け、「クッ」とピストンのように押し上げる。
3. 鼻腔内に生じた圧力がダイレクトに耳管を通す。
注意点:横隔膜や肺に圧力をかけないため、深海潜水時でも安全性が高く疲労しにくい反面、筋肉の繊細なコントロールが必要なため事前の練習が欠かせません。

【徹底比較】3大耳抜きメソッドの特徴・難易度と安全性データ
状況や個人の骨格・筋肉の柔軟性によって、適した手法は明確に異なります。各手法のメカニズムと安全基準を一覧で比較します。
| 手法名 | メカニズムと特徴 | 難易度・習得目安 | 安全性と推奨シーン |
|---|---|---|---|
| バルサルバ法 | 肺からの呼気圧で耳管を機械的に押し開ける | ★☆☆(即座に可能) | 強圧は厳禁。軽度の気圧変化や初期のダイビング向け |
| トヨンビー法 | 嚥下(飲み込み)運動による口蓋帆張筋の収縮を利用 | ★☆☆(極めて容易) | 最も安全性が高い。飛行機・新幹線・登山での第一選択 |
| フレンツェル法 | 舌根部をピストンとして鼻腔内圧力を高める | ★★★(数日〜数週間の練習) | 身体への低負荷かつ高効率。本格ダイバーに最適 |
なぜ抜けない?耳が詰まった感じが治らない原因と身体の罠
「どれだけ試しても耳が通らない」「抜こうとするとズキズキ痛む」という場合、単なる技術不足ではなく、耳管周辺の物理的・病理学的なトラブルが生じているケースが大半です。
1. 鼻炎・風邪による「耳管狭窄症(じかんきょうさくしょう)」
アレルギー性鼻炎、花粉症、風邪などによって鼻粘膜が炎症を起こすと、耳管の開口部が腫れて塞がります。耳管が狭小化すると、いくら息を送り込んでも空気が中耳まで届きません。この状態で無理に加圧を続けると、耳管の炎症をさらに悪化させる悪循環に陥ります。
2. 耳抜き痛い原因は「鼓膜の内向き牽引」
気圧が急激に上昇する(飛行機が降下する、海に潜る)と、中耳腔の空気が収縮し、鼓膜が内側へ強く引き込まれます。この状態の鼓膜には無数の神経が密集しており、強い牽引ストレスがかかることで鋭い痛みを引き起こします。
3. 強引な加圧による「鼓膜破れる危険性」と「外リンパ瘻」
抜けない焦りから顔を真っ赤にして力む行為は極めて危険です。日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会の注意喚起でも示されている通り、過剰な圧力は鼓膜を内側から破裂させるだけでなく、内耳の窓(正円窓・卵円窓)を破る「外リンパ瘻(ろう)」を引き起こす恐れがあります。外リンパ瘻を発症すると、激しい回転性めまいや難聴、耳鳴りが生じ、緊急手術が必要になるケースも珍しくありません。
【シーン別対策】飛行機とダイビングで失敗しない実戦プロトコル
耳抜きは「詰まってから直す」のではなく、「詰まる前に防ぐ」のが鉄則です。状況に応じたプロトコルを順守することで、トラブルの発生率を大幅に引き下げることができます。
飛行機における航空性中耳炎予防
航空機内でのトラブルは、大半が「降下開始から着陸までの約20〜30分間」に集中します。
- 降下アナウンスと同時に行動開始:機長や客室乗務員から降下の案内が入った時点で、すでに気圧変化は始まっています。耳に違和感を覚える前からトヨンビー法(唾液の嚥下)やあくびを意図的に繰り返します。
- 睡眠のコントロール:睡眠中は嚥下回数が通常の約5分の1に激減するため、耳管が開かず中耳が陰圧になりやすくなります。着陸態勢に入る前には必ず目を覚ましておきましょう。
- 気圧コントロール機能付き耳栓の活用:市販されている飛行機用の多孔質セラミックフィルター付き耳栓(イヤープレーンなど)を着用すると、鼓膜にかかる気圧変化のスピードを緩やかに遅延させることができます。
スキューバダイビングにおける潜水時の注意点
水中では水深が10メートル深くなるごとに1気圧ずつ増加します。特に水面から水深5メートルまでの「深度が浅いゾーン」ほど気圧の変化率が最も激しく、鼓膜へのストレスが最大になります。
- 水面でのファーストブロー:潜降ロープを握り、水面に浮いている段階で一度目の耳抜き(プレブロー)を行います。
- 1メートル潜るごとに1回:耳に圧迫感や違和感を覚える前に、先手を打って細かく耳抜きを繰り返します。
- 抜けなくなったら深度を上げる:万が一耳が抜けなくなったら、無理に潜降を続けず、ダイブコンピューターやガイドを確認しながら50cm〜1mほど身体を浮上させ、痛みが引いた深度で再び耳抜きを試みます。
【今日からできる】耳抜きが苦手な人のための安全な練習方法
耳抜きが苦手な人の多くは、耳管周辺の筋肉を意図的に動かす感覚を掴めていません。陸上の安全な環境でトレーニングを重ねることで、コントロール能力は確実に向上します。
1. 鏡を見ながら行う「あくび・顎動かし法」
鏡の前に立ち、口を大きく開けてあくびの動作を行います。このとき、耳の奥で「カチッ」「シャリッ」という小さな音が聞こえるポイントを探します。耳管を開く筋肉(口蓋帆張筋)が収縮する感覚を脳に覚え込ませる練習です。顎を左右や前後にスライドさせるだけでも耳管が開閉しやすくなります。
2. 耳抜き練習器具(オトヴェントなど)を用いた可視化トレーニング
医療用としても認可されている専用の自己通気器具(オトヴェント等)は、専用ノズルを片方の鼻に当て、もう片方の鼻を手で塞いだ状態で、鼻息だけで風船をグレープフルーツ大まで膨らませる器具です。正しい息の強さ(適正圧)を目視で確認しながら練習できるため、過剰な力みを防ぎつつ耳管を開く感覚を安全に習得できます。
3. 日常生活でやってはいけないNG習慣
- 鼻をすすり続けること:鼻をすする行為は中耳内を強い陰圧にし、耳管狭窄症を慢性化させます。
- 長時間の強引な加圧:耳が抜けない状態でバルサルバ法を何分もやり続けると、中耳腔に滲出液が溜まり中耳炎を招きます。

【プロの結論】耳鼻咽喉科を受診すべき判断基準
自己流の耳抜きに固執してはいけない明確なラインが存在します。次の症状が見られる場合は、速やかに耳鼻咽喉科を受診してください。
- 飛行機やダイビングの後、半日以上(12時間以上)経過しても耳の閉塞感や痛みが治まらない。
- 耳抜きを行った瞬間に「激しいめまい」「吐き気」「フラつき」が生じた(内耳損傷の疑い)。
- 耳の奥から「ポコポコ」と水が溜まったような音がし、自分の声が異様に響く。
- 耳からサラサラした液体や血液が滲み出てきた(鼓膜損傷の疑い)。
耳鼻科では、鼻粘膜の腫れを抑える点鼻薬や抗アレルギー薬の処方のほか、専用器具で鼻から直接空気を送る「耳管通気治療」など、安全かつ根本的な処置を受けることができます。
【耳 抜き やり方】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:飛行機で唾を飲み込んでも飴を舐めても耳抜きができません。どうすればいいですか?
A1:すでに中耳が強い陰圧になって耳管が固く閉じている可能性があります。慌てて強く息を吹き込まず、まずは温かいおしぼりを耳や鼻の周辺に当てて血流を促してください。その後、顎を前後に大きく動かしながら、ごく軽い力でバルサルバ法を試すか、少量の水を少しずつ飲み込んでみてください。
Q2:子どもが飛行機で耳を痛がって大泣きしています。薬を使わない治し方はありますか?
A2:幼児や小児は耳管が太く水平に近いため、大人以上に気圧変化の影響を受けます。ストロー付きのマグでジュースを飲ませる、グミなど噛みごたえのあるお菓子を食べさせるのが最も効果的です。乳児の場合は授乳するか、おしゃぶりを吸わせることで自然な嚥下運動を促し、耳管を開放させることができます。
Q3:耳抜きをすると片方だけ抜けて、もう片方が抜けません。
A3:鼻中隔(左右の鼻を分ける壁)の曲がりや、片側の鼻粘膜だけの腫れ、過去の中耳炎による組織の硬化が原因として考えられます。抜けない側の耳を上に傾け、首の筋を軽く伸ばした状態でトヨンビー法や優しいバルサルバ法を行うと通りやすくなります。それでも抜けない場合は無理をせず中止してください。
Q4:耳抜きのやりすぎで耳が痛くなることはありますか?
A4:あります。過度な回数や強すぎる圧力で耳抜きを行うと、耳管の粘膜が擦れて炎症を起こしたり、鼓膜が過度に振動して充血・微小出血を起こすことがあります。耳抜きは「必要最低限の回数と力」で行うのが基本です。
まとめ:気圧トラブルを未然に防ぐ正しい耳抜きスキルの習得法
耳抜きは力任せに行う筋力勝負ではなく、解剖学的なメカニズムに基づいた繊細な圧力調整技術です。基本となるバルサルバ法、身体への負担が少ないトヨンビー法、そして舌の動きを活用するフレンツェル法を状況に応じて使い分けることが、安全への第一歩となります。
何よりも大切なのは「違和感を覚える前に対処する」先手の意識です。体調不良時や鼻炎の症状がある時は無理を避け、必要に応じて事前の点鼻薬活用や気圧調整耳栓の装着、さらには専門医の診察を受けるなど、適切なリスク管理を徹底してください。 (出典: 耳 抜き やり方(Yahoo!ニュース))