『京都人の密かな愉しみ』ロケ地完全ガイド!和菓子屋からBARまで聖地巡礼
千年の都が育んできた美意識と、外からは窺い知れない京都人の日常の奥深さを描き、放送直後から異例の熱狂を呼んだNHKプレミアムドラマ『京都人の密かな愉しみ』。常盤貴子演じる老舗和菓子屋の若女将・沢藤三八子(さわふじ・みやこ)の艶やかな存在感、団時朗扮する文化人類学者エドワードの視線、そして後継シリーズ『京都人の密かな愉しみ Blue 修業中』で描かれた若き職人たちの葛藤は、多くの視聴者を虜にし続けています。
劇中に映し出される陰翳礼讃の町家、風情ある路地、厳かな神社仏閣、そして密やかな止まり木となるBARは、一体どこで撮影されたのでしょうか。本稿では、制作関係者の証言や公式記録、現地取材データをもとに、劇中の舞台となった名ロケ地とモデル店舗を徹底調査。作品の世界観を肌で感じるための聖地巡礼ルートや、知っておくべき文化的背景まで余すところなく紐解きます。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:ヒロインの実家である老舗和菓子屋「久楽屋春信」をはじめ、隠れ家BAR「オワゾブルー」や主要寺社のロケ地・モデルを特定。
- 要点2:『Blue 修業中』の陶芸・庭師・パン職人らの現場を含むロケ地一覧と、徒歩・バスで巡る効率的な聖地巡礼ルートを提示。
- 要点3:私有地や生活空間への配慮など京都特有の礼法を踏まえた巡礼マナーと、最新の配信・再放送視聴法を完全網羅。
【老舗和菓子屋から名バーまで】『京都人の密かな愉しみ』主要ロケ地・モデル一覧
作品を彩るロケ地は、観光客で賑わう名所だけでなく、地元の人々が日々の祈りや暮らしを営む洛中・洛北の静穏なエリアに集中しています。まずは劇中の象徴的なスポットと、その撮影場所・モデルとなった実在のロケーションを一覧で比較・整理しました。
| 劇中の設定・施設名 | 実際のロケ地・モデル店舗 | エリア・アクセス | 編集部の見解・見どころ |
|---|---|---|---|
| 久楽屋春信 (三八子の実家・和菓子屋) | 外観:上京区の町家・寺院周辺 意匠・菓子監修:塩芳軒、老松など | 上京区(西陣エリア) 市バス「堀川今出川」徒歩5分 | 暖簾の奥に広がる陰影は西陣の歴史的町家を複数組み合わせて演出。菓子の造形美は京都屈指の名店が支える。 |
| BAR オワゾブルー (青い鳥/三八子の憩い場) | 外観:レトロ洋館建築 内部:京都市内のオーセンティックバー | 中京区・下京区周辺 京阪「三条」・阪急「河原町」 | 京都が誇る重厚なバー文化を象徴。薄暗い間接照明と木製カウンターが醸し出す大人の隠れ家。 |
| エドワードの散策地 (思索に耽る神社仏閣) | 吉田神社、廬山寺、建勲神社など | 左京区・上京区・北区 出町柳駅・北大路駅周辺 | 観光客の喧騒から離れた静寂の境内。石段や苔庭、木漏れ日の描写が極めて美しい。 |
| Blue 修業中:職人の現場 (庭師・陶芸・料理・パン) | 洛北の寺院庭園、五条坂・山科の窯元、市内のベーカリー | 東山区・左京区・北区など広域 | 伝統工芸の継承現場が舞台。実際の職人が工房や道具を提供し、リアルな質感を実現。 |

名門和菓子屋「久楽屋春信」の舞台裏|モデルとなった名店と外観の真相
ドラマの絶対的な軸となるのが、創業500年を誇る老舗和菓子司「久楽屋春信(くらやはるのぶ)」です。当代の女将・沢藤鶴子(江波杏子)が目を光らせ、若女将の三八子(常盤貴子)がたおやかに切り盛りするこの店は、多くの視聴者に「実際にあの場所へ行って生菓子を買いたい」と思わせました。
結論から言えば、「久楽屋春信」という屋号の店舗は実在しません。しかし、その佇まいや空気感には明確なモデルと撮影協力が存在します。
重厚な虫籠窓(むしこまど)や格子戸が印象的な外観シーンは、京都・西陣の伝統的な京町家や大徳寺塔頭の門前界隈の景観を緻密に組み合わせて撮影されました。劇中に登場する芸術的な上生菓子(「水無月」「月魄」など)の意匠・制作指導を担当したのは、西陣の銘店塩芳軒(しおよしけん)や有職菓子御調進所として名高い老松(おいまつ)などの最高峰の職人たちです。
店内の帳場や奥の座敷、坪庭に差し込む光の陰影は、京都に残る本物の職人家屋の構造を忠実に再現。制作陣が「京都の骨組み」を映像に定着させるべく、細部に至るまで妥協なく本物の質感にこだわったことが窺えます。
三八子が佇む「オワゾブルー」と大人の隠れ家BAR|ロケ地となった名店の系譜
和装に身を包んだ三八子が、夜の帳が下りる頃にふらりと訪れる洋風の止まり木、それが「BAR オワゾブルー(L'Oiseau Bleu)」です。フランス語で「青い鳥」を意味するこの店は、伝統の重圧を背負う彼女が唯一、個人の女性に戻って素顔を見せる特別な聖域として描かれます。
京都は人口あたりのバーの件数が全国屈指であり、洋酒文化の歴史が極めて深い街です。劇中で使用されたBARのシーンは、木屋町や祇園、先斗町の路地にひっそりと佇む実在のオーセンティックバーの空間設計をベースに撮影されました。
アンティークグラスに注がれるカクテル、バックバーに並ぶ琥珀色のボトル、そしてバーテンダーとの付かず離れずの距離感。ロケ地となった店舗やそのインスパイア元となった木屋町周辺の老舗バーを訪れると、三八子が静かにグラスを傾けていた理由が肌感覚で理解できます。喧騒を逃れた路地裏の扉を開ける瞬間こそ、このドラマの美学を追体験する最上の時間と言えます。

『京都人の密かな愉しみ Blue 修業中』の聖地|若き職人たちが交差した洛中の現場
常盤貴子主演のシリーズからバトンを受け継ぎ、林遣都、吉本実憂、相楽樹、矢本悠馬らが演じる若者たちの群像劇へと発展した『京都人の密かな愉しみ Blue 修業中』。ここでは、伝統の継承に挑む職人の卵たちの汗と涙が、京都のリアルな現場とともに描かれました。
若き庭師・若林ケント幸太郎(林遣都)が親方に厳しく指導されながら剪定作業を行っていた寺院の庭園は、洛北・大徳寺の塔頭や左京区の静寂に包まれた寺院で撮影されています。計算され尽くした枯山水や苔庭の美しさは、CGやセットでは決して出せない本物の風格を放ちます。
また、宮坂釉子(吉本実憂)が土と向き合う陶芸工房は五条坂から山科にかけての登り窯の系譜を引く工房、パン職人を目指す松陰葉菜(趣里/相楽樹)が修行するベーカリーは、京都人が愛してやまない市内の実力派ブーランジェリーの厨房がロケ現場として息づいています。修業中の若者たちが鴨川の河原や路地で語り合うシーンは、京都という街が持つ「若者を育てる寛容さと厳しさ」を見事に象徴しています。
【実態検証】ファンが歩いた聖地巡礼のリアルと効率的なおすすめルート
実際に現地を訪れたファンや視聴者からは、「観光ガイドブックには載っていない京都の静けさに出会えた」「普段通り過ぎていた路地の美しさに気付かされた」という深い感動の声が多く寄せられています。ドラマの世界観を存分に味わうための、半日で巡るおすすめモデルコースをご紹介します。
【大人の洛中・洛北 半日散策モデルルート】
- 午前10:00 出町柳・糺の森周辺を出発
エドワードが自転車で通り抜けた緑陰の道を抜け、京都御苑東側の廬山寺へ。紫式部邸宅跡としても知られる静寂の庭を眺める。 - 午前11:30 西陣・今出川エリアへ移動
市バスで堀川今出川へ移動。「久楽屋春信」のモデルとなった街並みを散策し、周辺の老舗和菓子店で季節の上生菓子を買い求める。 - 午後13:30 吉田神社・吉田山エリアへ
ドラマで印象的に使われた吉田神社の参道を歩き、境内へ参拝。木漏れ日が揺れる石段で、登場人物たちが交わした会話を追想。 - 夕刻17:30 木屋町・先斗町の隠れ家BARへ
夕闇が迫る頃、高瀬川沿いの路地へ。静かなオーセンティックバーで、ドラマの余韻に浸りながら一杯を味わう。
移動には市バスと徒歩の組み合わせが最適です。狭い路地や細道(辻子・突抜)にこそ作品の情緒が宿っているため、歩きやすい靴での散策が必須となります。

一般に知られていない盲点とネットの誤解|「実在しない場所」を巡る罠
ネット上の情報やSNSの投稿の中には、一部の誤認が見受けられます。聖地巡礼を計画する上で、事前に把握しておくべき注意点と盲点を整理しました。
第一に、「久楽屋春信」の店舗そのものを探して西陣を迷ってしまうケースです。前述の通り、看板を掲げた実店舗は存在しません。特定の1店舗を訪ねるのではなく、塩芳軒などの周辺に息づく歴史的な町家景観全体を鑑賞するのが正しい楽しみ方です。
第二に、撮影で使われた寺院や町家の一部には、通常非公開の文化財や個人の居住空間が含まれている点です。ドラマで見た美しい座敷庭園が、常時一般公開されているとは限りません。外観のみの見学に留めるべき場所や、事前予約が必要な寺院もあるため、公式情報の事前確認が欠かせません。
【プロの結論】京都ロケ地巡礼で後悔しないための判断基準
『京都人の密かな愉しみ』のロケ地巡りは、一般的な名所スタンプラリー型の観光とは本質的に異なります。向き・不向きの基準は以下の通りです。
【この巡礼が向いている人】
・派手なアトラクションよりも、陰影や路地の静けさ、暮らしの息遣いに惹かれる人
・1つの和菓子、1杯のお茶やカクテルを五感でじっくり味わいたい人
・「一見さん」としての節度を守り、京都の生活文化に敬意を払える人
【おすすめできない人・慎重になるべき人】
・短時間で有名な観光スポットを多数制覇したい効率重視の人
・分かりやすいフォトスポットで賑やかに記念撮影を楽しみたい人
・私有地や生活路地でのマナー(大声での会話、無断撮影の禁止など)を守れない人
【京都人の密かな愉しみ ロケ地】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:和菓子屋「久楽屋春信」のモデルとなった店舗で実際に菓子を買うことはできますか?
A1:劇中の屋号の店はありませんが、菓子の制作指導を行った西陣の「塩芳軒」や「老松」などの実在する名店で、極めて高い技術による本物の京菓子を購入・賞味することができます。季節ごとの生菓子は事前予約が推奨される場合があります。
Q2:『Blue 修業中』のロケ地巡りはどのエリアを中心にするのが効率的ですか?
A2:職人たちの工房や庭園は広範囲に点在していますが、まずは「出町柳〜左京区北部(寺院・鴨川デルタ)」および「東山・五条坂周辺(陶芸・町家)」の2大エリアに絞って巡るのが最も効率的です。
Q3:2026年現在、ドラマ本編を再放送やネット配信で視聴する方法はありますか?
A3:NHKオンデマンド(U-NEXT経由等を含む)にてファーストシリーズおよび『Blue 修業中』の各エピソードが配信されています。また、NHK BSプレミアム4K等において高精細リマスター版の不定期再放送が行われることがあるため、番組表の定期的な確認をおすすめします。
Q4:ロケ地の神社仏閣や路地を散策する際、特に注意すべきマナーはありますか?
A4:ロケ地の多くは観光地であると同時に、地元住民の静かな生活圏や神聖な信仰の場です。住宅街の路地での大声での立ち話、民家の敷地内への無断立ち入り、私有地や参拝者の無断撮影は固く慎む必要があります。
まとめ:映像美の記憶を辿り、京都の奥深い日常を味わう旅へ
『京都人の密かな愉しみ』が今なお色褪せない名作として愛され続ける理由は、徹底した本物志向のロケーション選びと、京都という都市が内包する複雑で艶やかな精神性を見事に映像へ定着させた点にあります。
ドラマの舞台となった西陣の小路、木漏れ日揺れる寺社の境内、そして静かに夜を迎えるBARの扉。作品の記憶を胸に洛中を歩けば、普段の観光旅行では決して見えてこない、千年の都の密やかな呼吸が確かに聴こえてくるはずです。節度ある大人のマナーを携えて、美しき映像世界を巡る旅へ出かけてみてはいかがでしょうか。 (出典: 京都 人 の 密 かな 愉し み ロケ 地(Yahoo!ニュース))